my destiny
第12章 陸奥一之宮
【翔side】
志波彦神社へも回って、参拝する。
お賽銭箱の脇に人型をした小さな和紙が置いてあって、厄払いみたいなものなのかな?
自分の名前と年齢を書きこんでお納めするようになっていたから、智君と二人で俺達も名前を書いた。
たまたま二枚の紙が繋がったままになってるのがあって、これにしようって。
「智君と俺、手を繋いでるみたい」
「うん」
ふにゃっと笑う智君は、とても嬉しそうだ。
「なぁがいーねぇ~」
俺がさっきのお爺さんの真似をして言ったら、はははっ!って大笑いしてる。
門をくぐって志波彦神社から一歩外に出た正にその瞬間に、正面のベンチ辺りに沢山いた鳩が一斉にこちらに向かって飛んで来た。
「ひゃっ」
「うわっ」
結構な数の鳩が目の前に迫って来たから、思わずギュッと目を閉じる。
「…うわぁ、翔君、見て…」
智君の声がして目を開けると。
20羽はいると思われる鳩たちは、俺と智君の足元に綺麗な円を描いて静止してた。
てっきり俺たちの頭上を通り越して飛んで行ったものだと思っていたのに、目を閉じて開けてみたら足元に居るなんて。
びっくりした。
鳩って普通、割と落ち着きがないと言うか、動いてる生き物だと思ってたけど、まるで整列してるみたいにピタッと止まって動かない。
人間で言うと直立不動の姿勢で、「気をつけ!」って号令がかかってるようだ。
「え~、何これ!凄いね」
俺が言うと、智君もワクワクしてる時の顔で、うんうんって何度も頷いた。
鳩たちが全く動こうとしないから、二人で忍者のように抜き足差し足で爪先歩きをし、鳩が居ない所を選んで進む。
「翔君、海!」
港からは結構距離がある筈なんだけど、思ったより高い場所らしくて、遥か遠くの方まで海が見える。
「なんか、ここ、凄い」
俺を振り返って言う智君の笑顔を見て、来て良かったなぁ、と思った。
実は、帰りにちょっと寄り道をしたくて、智君が何て言うか気になって迷ってたんだけど。
やっぱり誘ってみようと思う。
「冷えて来たね。
あっちにお店あるよ
行って見ない?」
「うん」
境内の端にある茶店?なのかな。
そこを目指して鳥居をくぐると、二人でゆっくり坂を下りた。
志波彦神社へも回って、参拝する。
お賽銭箱の脇に人型をした小さな和紙が置いてあって、厄払いみたいなものなのかな?
自分の名前と年齢を書きこんでお納めするようになっていたから、智君と二人で俺達も名前を書いた。
たまたま二枚の紙が繋がったままになってるのがあって、これにしようって。
「智君と俺、手を繋いでるみたい」
「うん」
ふにゃっと笑う智君は、とても嬉しそうだ。
「なぁがいーねぇ~」
俺がさっきのお爺さんの真似をして言ったら、はははっ!って大笑いしてる。
門をくぐって志波彦神社から一歩外に出た正にその瞬間に、正面のベンチ辺りに沢山いた鳩が一斉にこちらに向かって飛んで来た。
「ひゃっ」
「うわっ」
結構な数の鳩が目の前に迫って来たから、思わずギュッと目を閉じる。
「…うわぁ、翔君、見て…」
智君の声がして目を開けると。
20羽はいると思われる鳩たちは、俺と智君の足元に綺麗な円を描いて静止してた。
てっきり俺たちの頭上を通り越して飛んで行ったものだと思っていたのに、目を閉じて開けてみたら足元に居るなんて。
びっくりした。
鳩って普通、割と落ち着きがないと言うか、動いてる生き物だと思ってたけど、まるで整列してるみたいにピタッと止まって動かない。
人間で言うと直立不動の姿勢で、「気をつけ!」って号令がかかってるようだ。
「え~、何これ!凄いね」
俺が言うと、智君もワクワクしてる時の顔で、うんうんって何度も頷いた。
鳩たちが全く動こうとしないから、二人で忍者のように抜き足差し足で爪先歩きをし、鳩が居ない所を選んで進む。
「翔君、海!」
港からは結構距離がある筈なんだけど、思ったより高い場所らしくて、遥か遠くの方まで海が見える。
「なんか、ここ、凄い」
俺を振り返って言う智君の笑顔を見て、来て良かったなぁ、と思った。
実は、帰りにちょっと寄り道をしたくて、智君が何て言うか気になって迷ってたんだけど。
やっぱり誘ってみようと思う。
「冷えて来たね。
あっちにお店あるよ
行って見ない?」
「うん」
境内の端にある茶店?なのかな。
そこを目指して鳥居をくぐると、二人でゆっくり坂を下りた。