Rain Blue~またいつか貴女と~
第1章 Rain Blue~またいつか貴女と~
***
17歳、高校二年生の時、大好きだった人がいた。
由良 京(ユラ キョウ)それが私の名前。
「京ちゃん、ノート見せて!」
「京ちゃん、ごめん、あれなんだったっけ?」
基本的に女の子たちはみんな私のことをそう呼んだ。男の子たちは、当然のことながら、由良!と名字で呼び捨て。
「京ってなんか男みてぇな名前! 京くんだなっ!」
クラスのガキ大将的な男子が下品に笑いながら言うと、当たり前かのようにみんな笑った。小学生の頃の記憶が蘇る悪夢のような記憶。
“京くん”そう言われないようにショートカットだった髪の毛はボブヘアーまで伸ばして、私服だって、トレーナーにジーンズから可愛らしいワンピースを揃えて着るようにしたし、だけど、時々出てしまう女の子への男の子へのような話し方は変えられない。
男の子なんて大嫌い。平気で私のプライドを傷つけるから。両親が男の子が欲しかったからという理由でつけられたこの名前も、本当は……
だいっ嫌い!
17歳、高校二年生の時、大好きだった人がいた。
由良 京(ユラ キョウ)それが私の名前。
「京ちゃん、ノート見せて!」
「京ちゃん、ごめん、あれなんだったっけ?」
基本的に女の子たちはみんな私のことをそう呼んだ。男の子たちは、当然のことながら、由良!と名字で呼び捨て。
「京ってなんか男みてぇな名前! 京くんだなっ!」
クラスのガキ大将的な男子が下品に笑いながら言うと、当たり前かのようにみんな笑った。小学生の頃の記憶が蘇る悪夢のような記憶。
“京くん”そう言われないようにショートカットだった髪の毛はボブヘアーまで伸ばして、私服だって、トレーナーにジーンズから可愛らしいワンピースを揃えて着るようにしたし、だけど、時々出てしまう女の子への男の子へのような話し方は変えられない。
男の子なんて大嫌い。平気で私のプライドを傷つけるから。両親が男の子が欲しかったからという理由でつけられたこの名前も、本当は……
だいっ嫌い!