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甘い鎖 ~アイツの愛という名の鎖に、縛られ続けたオレは……~

第2章 二人の関係

しかし次の瞬間、光雅の口から出たのは予想もできない言葉だった。

「…本音を言うなら、留年したいんだけど」

「んぐっ!」

おにぎりが変な所に詰まった! 

慌ててお茶を飲み干す。

「ごほっがはっ。なっ何バカ言ってんだよ! 何も問題なく進級・卒業できるだろうがっ」

「でもホラ、高校で留年するのが一番良いんだよ」

「何が、どこが良いんだよ!」

「義務教育中では不可能だけど、高校なら留年できるだろう? そうすれば綾と同級生になれるし、そしたら大学も同じ時期に入れるじゃないか」

…コイツ、本気で言ってる。

眩しい笑顔で楽しそうに語る光雅は、決して冗談を言ってはいない。

本当に、そう思って、考えているんだ。

「だからしばらく休学しようかと思って」

「…はい?」

「休めば出席日数が足りなくて、留年ってことになるだろう?」

「……休学の理由は?」

「それはまあ、後からどうとでも」

なるだろうな、コイツなら。

オレの方が頭を抱えて、悩んでしまう。

歳の差の効力も、高校では通用しないのかもしれない。

光雅なら、ヤル。

必ず実行する。

そして来年には、同じクラスになる可能性も高い。

更には光雅と同時期に大学に通う確立も、かなり高い…!

「そっそんなことしなくても良いんじゃないか? 大人しく真面目に進級して、卒業しろよ」

「でも綾と一緒にいられる時間が増えるなら、ボクは何だってするよ」

「何で…何でオレなんだよ?」

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