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甘い鎖 ~アイツの愛という名の鎖に、縛られ続けたオレは……~

第3章 二人、外では…

「じゃあお願いします。住所は分かりますよね?」

「はい、お任せください。明日の夕方には届くようにしておきますので」

五着もの荷物を持ち運ぶのはちょっとイヤだったので、ありがたい申し出だ。

しかし店員まで光雅に集中するとは、な。

親の権力もあまり通じないみたいだ。

…オレだと余計に、かな? 

それとも…光雅が側にいるから?

「良かった。じゃあ綾、帰りはどこかで食べてく?」

「いや、家に帰って食べる」

「そう、じゃあ帰ろうか」

正直なことを言えば、光雅と外で一緒にはいたくなかった。

心の苦痛が伴なうから…。

周囲の視線がとにかくイヤだった。

けれど光雅は何とも感じないみたいで、笑顔でオレに話しかけてくる。

そういうところも…イヤなんだ。

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