
でも、愛してる 「改訂版」
第1章 でも、愛してる 「改訂版」
2
そうなのだ。
清は、いつも「楽しいことがあった?」と聞く。
わたしだけでなく、経営している塾の子どもたちにも聞く。
「楽しいことが一番」というのが、彼の口癖だ。
楽しいことをみつけるような生き方をすれば、少しくらい嫌なことがあっても、のりこえられるというのが、彼の考え方なのだ。
わたしも、その考え方はいいなと思っている。
それも、わたしが、清を好きな理由の一つだ。
「うん、楽しかったよ。
教授がね、
わたしの試験を褒めてくれたわ」
「えっ、テストがあったの?」
「ううん。
試しの実験。
院生は、
実験をやらされることが多いの」
「そうか。
でも、褒めてもらえてよかったね」
「試験は、
すこし大胆な発想がいるから、
失敗が多くて、
褒められることはあまりないの」
「大胆?」
「うん。
試験のときは、
大胆さが優先かな」
「そういうことか」
そうなのだ。
清は、いつも「楽しいことがあった?」と聞く。
わたしだけでなく、経営している塾の子どもたちにも聞く。
「楽しいことが一番」というのが、彼の口癖だ。
楽しいことをみつけるような生き方をすれば、少しくらい嫌なことがあっても、のりこえられるというのが、彼の考え方なのだ。
わたしも、その考え方はいいなと思っている。
それも、わたしが、清を好きな理由の一つだ。
「うん、楽しかったよ。
教授がね、
わたしの試験を褒めてくれたわ」
「えっ、テストがあったの?」
「ううん。
試しの実験。
院生は、
実験をやらされることが多いの」
「そうか。
でも、褒めてもらえてよかったね」
「試験は、
すこし大胆な発想がいるから、
失敗が多くて、
褒められることはあまりないの」
「大胆?」
「うん。
試験のときは、
大胆さが優先かな」
「そういうことか」
