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やさしく愛して 「改訂版」

第1章 やさしく愛して 「改訂版」

         3
 「私は
  恒です
  あっ
  いや
  衛藤です
  この塾をやっています」
 「うふふ
  塾の前で
  詩を貼っているんですもの
  うふふ
  わかりますわ」
 「いや
  あなたが美人なので
  あがってしまって
  いや
  なにを言っているんだろう」
 「うふふ
  美人と言ってくださって
  ありがとうございます
  わたし
  杉崎です
  杉崎霧子です」
 「ご出勤ですか」
 「はい」
 「ゆっくり出勤できる
  お仕事なんですか?
  あっ
  いや
  お答えにならなくても
  いや
  ほんとに」   
「うふふ
  朝から
  笑ったの
  久し振りです」
 「それは
  よかった」
 「編集の仕事をしています」
 「それで
  この時間に」
 「はい
  では
  また」
 「いってらっしゃい」

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