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やさしく愛して 「改訂版」

第1章 やさしく愛して 「改訂版」

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 大きな声を出したからだろうか、わたしは、いままでのセックスのなかで、いちばん気持ちよくなった。
 「恒さん
  いい
  ほんとに
  気持ちいい」
 と叫び、とうとう泣いてしまい、何度も何度も、エクスタシーに達した。
 恒さんは、ゆっくり動いているのに、額から汗がいっぱい出ている。
 あれに、力を込めてくれているんだわ。
 そう思ったら、わたしの気持ちよさは頂点に達し、恒さんにしがみつき、そして意識がなくなった。
 目が覚めたら、恒さんが、わたしを抱いたまま、寝息をたてている。
 わたしは、恒さんが、愛しくて愛しくてたまらなくなり、そっとキスをした。
 「うーん
  天女が
  キスをした」
 「その天女
  逃がしちゃ
  だめよ」
 「逃がすものか」
 「嬉しい」
 「あれ
  天女と思ったら
  霧子さんか」
 「わたしで
  わるかったわね」
 「なにを言う
  天女より
  霧子さんが
  いいに決まっている」
 「うふふ
  あはは」
 「恒さん
  愛して」
 「うん
  思いっきり
  愛してあげる」
 それから、朝がくるまで、何回も愛しあった。
 わたしたちに、あたらしい夜明けがきたんだもの、いくら愛しあってもたりないくらい、いっぱいいっぱい愛しあった。
 恒さんは、ほんとに優しく愛してくれるのに、恒さんのあれはとても固く、あれはあんなに固いのに、このうえなく優しく愛してくれた。
 こんなに、優しく愛してもらって、わたしは、しあわせだ。


                   終
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