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昭和のCMは素人も脱いだ

第1章 公募


そのボディシャンプーのコマーシャル出演に応募する条件は、「未婚の女性」ということだけだった。

処女の花嫁。美しい初夜。

商品のボディシャンプーだけを嫁入り道具に、「嫁に来ないかー、体ひとつでー」という趣向だという。

スポンサーがホテルの一室で開いた説明会に集まったのは、いわば素人ばかり。50人はいた。
(報酬は確かに高額だった)

百聞は一見にしかず。

プロのモデルを使って撮られたサンプルのフィルムが映写された。

裸の女性の上半身を斜め後ろからカメラが撮っている。
そのカメラが上半身の前に回ると、ボディシャンプーをささげもつ両腕で胸をさりげなく隠し、はにかむように微笑む女性がいた。

これだけだった。

説明の担当者は、実際に裸で撮影することと実名と年齢がテロップに出ることを強調した。

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