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たけるとみかる―双子みたいな幼なじみ―

第2章 佐倉武



「んで? 今日はどこに行くの?」

「えーっと……プラネタリウムと、ご飯食べに……」


 ……あのなぁ実果留。普通にしてるつもりでも、俺にはわかるんだよ。

 いつも言いづらそうにしやがって……。

 けど俺はあえて、それに気づかないフリをした。


「へぇー、いいじゃん。いかにもデートって感じじゃん」

「うん……でしょ?」


 ……んだよ、実果留。何でだよ。


 今日は俺、風邪引いてるんだからさ、そんな苦しそうな顔を俺に見せんなよ。


 頼むから、あんまりイライラさせないでくれ。


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