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たけるとみかる―双子みたいな幼なじみ―

第6章 佐倉武・最終話


 *


 俺は実果留を連れて、河川敷まで来た。午後の日差しは強く、肌にジリジリと照りつける。川沿いだからか、風も強く吹いている。

 実果留とここに来るのは久しぶりだった。前は、よくここでバドミントンとかしたりして遊んでたんだよなー。

 テキトーな場所を見つけると、二人で土手の坂の中間辺りに座った。草がほどよく柔らかくて座り心地が良い。このまま寝っ転がりたいぐらいだ。

 下の方にはグラウンドがあって、小学生ぐらいの子供達が、そこで野球の試合をしている。……ははっ。その子供達よりも、応援している親達の方がスゲー必死だし。


 二人でそれを眺めながら、まったりとし始めた。


 俺は目だけで、右隣で体育座りをしている実果留を、改めて見てみる。


 襟がなく首元が空いた白い半袖のブラウスに、デニムのスキニーパンツ。それが、実果留のスタイルの良さを引き立たせている。


 そして、サラサラの長い髪が、風でサラッ……と美しくなびく。


 マジで、キレイになったよなぁ……実果留。


 それも、夕崎とつき合ってからか?

 それとも……あの夢の後だから、余計に眩しく見えるだけなのだろうか?


 あの夢……うっ。思い出すだけで理性がきかなくなりそうだっ。


 俺は実果留にバレないように、首を横に振って夢の記憶を飛ばした。


 と、とにかくっ、それが夢じゃないのかどうかをハッキリと確認しねぇと。


 まずは、昨日のことを謝ろう。
 

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