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ツンデレのお嬢様は幽霊執事に夢中

第2章 悪夢のような現実のはじまり

私はここに来て、初めて救われた気持ちになれた。

 霊が見えることで苦労したこともあったし、ここに来て散々だった。
でもこの子のおかげで救われた。だから、ちゃんと言う――変なことだけど......。

「私と友達になってくれるかな?」
「............」

 彼女は一瞬きょとん。とした顔をした後満面の笑みを浮かべた。今にも泣きそうなほど、瞳は涙に潤っていたが、それでも、ちゃんと私の目を見て――。

「いいに決まっとるやろ! ゆうき!」
「ありがとう! 雅」

 嬉しかった。私はそのまま入学式をサボったまま雅と話した。多分、ここに来て1番楽しい時間だったと思う。

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