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ツンデレのお嬢様は幽霊執事に夢中

第2章 悪夢のような現実のはじまり

「貴女の後ろで、もしかしたら彼女はその弱いなりの最大限の力を使い、貴女を護っていたのかもしれません。
然し、それで近寄ってこないのは低級霊だけです、現に――
“あの悪霊になりかけている少女は貴女に近付けた。”

 彼女の実力はそれくらいです。だが、僕はちょっとやそっとの悪霊ならば払い除ける力がある。

 私程の者が後ろに憑くのは宝条家の跡取りとして“当たり前”のことかと思いますが......何か問題でもありますか?」

 ――言っていることは分かる。だけど、

問題しかないんだけど。

 あからさまな悪霊だし。

 護る気あるかもしれないけど悪霊は悪霊じゃん。

 まぁそれでも、私をどこそかの悪霊から護るっていうんなら、守護霊になるのかもしれないけど......。
「いや......貴女力ないんですから、護らないとどうせ憑かれるでしょうが、僕だって嫌ですよ、こんな金髪の不良くさい“クソガキ”護るなんて......」

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