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ツンデレのお嬢様は幽霊執事に夢中

第3章 過去

 初音は本当に良く育ってくれたと思う。故に、下らない風習の為に引き剥がされるのは本当に残念だ。

 唯、もし之が運命であり必然であり、全て決まっていることなのだとしても、屹度彼は何時か救われる日が来ることだろう。

 そう私は信じている。

 之から屹度、辛く哀しい事ばかりが彼を襲う事だろう。だが永い時間を掛け屹度何時か、彼は報われるだろうし、救われる時が来る。そんな気がするのだ。

 之は私の願いでしかなく、妄想なのかもしれない。

 だが私の力が本物であるのならどうか――。
 どうか此の予感だけは本当である事を強く願っている。

 2月20日 宝条 的良。

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