テキストサイズ

ツンデレのお嬢様は幽霊執事に夢中

第2章 悪夢のような現実のはじまり

「おはよう! ゆうきちゃん。学校、おくれちゃうよ!」


「............おはよう。美鈴ちゃん......」

 夢が覚めても、まだ悪夢の中に居るようだった。私は身体を起こした後、彼女と目を合わせる。

 天月 美鈴(あまつき みすず)
あの日から彼女の時間は止まったままだ。

 二つ結びの黒髪、幼げな顔。大きな瞳。全てがその時のまま――。

 一方私は、どんどん歳を取り、小娘からしっかりとした大人になろうとしていた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ