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第8章 大っ嫌いで大好き(A×N)

二宮side

気に入らない。


「翔ちゃーん!」

「松潤っ」

「大ちゃん〜!」


本当に気に入らない。
さっきから俺が居るのに他のメンバーと話して仲良さげに戯れて…アンタの恋人は俺じゃないの?

そんな風に思わせるソイツの正体は言わなくても分かる通り………


「それでさっ?!」

櫻井「ちょっと落ち着きなよ…苦笑」

大野「今日も元気だね〜、相葉ちゃん。笑」


相葉さんだ。


相葉「あひゃっ♪元気が取り柄だからねっ♪」

松本「だとしても、もう少し静かにしなさいよ…笑」

櫻井「まぁ、相葉くんらしいけどね」


本日も元気(うるさい)に楽屋で騒ぐ相バカは今日の調子は超絶絶好調超らしい


相葉「にーのちゃんっ!」

二宮『なんですか。』

相葉「もぉ!ニノちゃん冷たいっ」

二宮『そうですか?そんな事ないと思いますが?』


自分だって分かってる。
明らかに誰が聞いても分かるぐらい冷たい声が出た事ぐらい…

分かっててもつい冷たい声が出てくるんだよ。

自分の恋人が目の前にいる恋人をほおっておいて違うやつの所に真っ先に行ってそこで話し込んでたら誰だって良い気にはならないでしょ?


相葉「まぁ、冷たい所も好きだけど♡」

二宮『…///』

相葉「顔真っ赤!ニノちゃん照れてる!可愛い!」

二宮『うるさいですよ!相バカ!!///』


ですぐに調子に乗る。いい加減にしろよ。
…なんて思った所で結局そんなヤツが好きな俺ね

つくづく思う。

こんなにもムカつくのに…
こんなにもイライラさせられるのに…
こんなにもモヤモヤさせられるのに…

結局嫌いになれなくて……ムカつく程に


こんなにも好きで…


二宮『バーカ……』


誰にも聞こえないくらい静かな声でボソリとそれを呟くと真剣な顔で俺に顔を向ける相葉さん


相葉「ごめんね、意地悪しすぎた…」

二宮『え…』

相葉「ニノあんまり妬いたりとかしないから本当は俺の事好きじゃないのかな?って心配になっちゃって…」

二宮『…』

相葉「ほんの少し…妬いて欲しくて…それで…」


俯きながらボソボソと話す相葉さんはいつもはキラキラしている瞳が涙で濡れていて。

……自分でやっときながら泣くとか…自分勝手かよ

けどそんな所もやっぱり好きなのは…
〝惚れた弱み〟なのかな

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