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第12章 Happy Birthday?(O×S)

櫻井side

1月24日…午後23時58分。

もう少しで1月25日に変わる…
つまり、俺の誕生日だ。

だからと言って皆に祝われたいとかじゃないんだよ?
だってほら、もう今年で38だし?

祝われて嬉しい歳でもないじゃん?
まぁ、ファンの皆さんが覚えててわざわざ祝ってくれるのは本当に嬉しいんだけどね。

けど別に…周りに祝ってもらって嬉しい歳では…
とは思うくせに。


櫻井『…一番最初にメッセージ…来るかな、?』


手に持ったスマホにはメッセージアプリのトーク履歴が映っていて。

俺の目線はずっと一人の名前だけを見ている。


櫻井『智くん…』


せめて、今日くらいは家に来て欲しかった。

だけど俺の仕事が遅くまで入ってたから中々智くんに
『今日家に来て?俺が帰るまで待っててくれない?』
なんて死んでも言えない。

だって、自分勝手じゃない?
俺自身は居ないのに来て遅くに帰る俺を待ってろ
なんて。

そんな事を考えていたら時刻は既に59分。
あぁ…37歳もこれで終わりだなぁ…

と…思っていたその時。
ピンポーンと家のベルが鳴る音がした。

…まさか、ね?


櫻井『…っ!』


モニターを見るとキャップを被ってマスクをした智くんの姿。

まさか…来てくれた…?


櫻井『さ、智くん、!』

大野「こんな遅くにごめんね?」

櫻井『全然、!全然大丈夫!』

大野「そお?なら良かった」


ふにゃって笑いながらスマホを見る智くん。
そこには、タイミング良く23時59分から0時00分に変わる瞬間が映された。


大野「んふっ、ピッタリに間に合って良かった♪」
「翔くんお誕生日おめでとう」

櫻井『智くん…ありがとう』

大野「俺が一番最初にお祝い出来たよね?」

櫻井『勿論…だって今なったばかりだもん…』
『それより、寒いでしょ?風邪引くから上がってよ』

大野「上がっていって良いの?」

櫻井『当たりでしょ…ダメなわけないじゃん』

大野「んふふ、ありがと」

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