ひな*恋 ~それは、誰にも言えない秘密の三角関係
第13章 親密な関係に…なりました!
「おかえり、雛」
「た ただいま…っ!」
夕方
玄関のドアを開けた音に気付いたお母さんが、早速帰ってきた私を迎えた。
…別に何の悪い事もしていないんだけど、つい緊張して声が上擦ってしまう。
だってお母さんは、私は女友だちと一緒にランチしたりダベったりしてきたと思ってるだろうからなぁ。
まさか実はお店のお客さんとして知り合った年下の男の子の家に行ってシちゃった、なんてね。
…まだちょっと感じる、アソコの違和感。
そんなの、口が裂けても言えないんだからねっ//
「そうそう、雛。
何か葉書が来てたんだけど、これ雛宛てにでしょう?」
「え、どれ?」
私はお母さんが差し出してきたハガキを受け取ると、裏返して見てみた。
「…あ、高校の同窓会だぁ」
「あら、そうなの?
よかったわねぇ」
目が見えにくいお母さんには届いたハガキはわかっても、中の字までは読めない。
だから昔から、何かしら書類や手紙なんかを読んだり代筆したりは私の仕事なのだ。