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ひな*恋 ~それは、誰にも言えない秘密の三角関係

第29章 本物の愛、見つけました!

「じゃあ、雛子さん。
また夜に行きますので」


「…あ あの…っ」


「………」



仕事の書類が入ってるらしい茶封筒を抱えたまま病室のドアを出ようとした盆子原さんは足を止め、言いにくそうに話す私に眉を下げた。




「……………何だか、雛子さんは僕に言えない事があるんじゃないでしょうか」


「────っ」



そんな言葉に、私はハッとして盆子原さんの顔を見た。



不安そうに私を見るその瞳は、まだ記憶をなくしていない頃の慎吾くんと最後に話した時のそれとよく似ていた。

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