ひな*恋 ~それは、誰にも言えない秘密の三角関係
第30章 ひな*恋 ~それは…
「ひなぁ、チーズトーストまだ?」
「うん、もうすぐ焼け…あ、できたよぉ」
ピーっという電子音が鳴ると、私はオーブンレンジのドアを開けてアツアツのハムとチーズを乗せたトーストをお皿に取り出した。
「うん、チーズもよく溶けてる。
お待たせ、慎吾くん」
「わぁ、ヤッタね」
私はリビングのソファで待つ慎吾くんのもとまでトーストを運ぶと、差し出す前に慎吾くんの方から手を伸ばして受け取った。
「あっ、熱いから気を付けて」
「大丈夫だよっ
あ ほら見て。チーズがびろーんって」
「はいはい」
嬉しそうに焼きたてのトーストを半分に割って、溶けたチーズを楽しんでいる慎吾くんに、私はクスッと笑ってしまった。
私よりも、13も年下の慎吾くん。
一見すれば童顔な私と見た目は変わらないけど、そこはやっぱり16歳。
子どもだなぁって見えちゃう時もあるんだぁ。