ひな*恋 ~それは、誰にも言えない秘密の三角関係
第7章 ファーストフードなんて10年振りです!
「あら、またお友だちと?」
「そう!この間会った時に話してたら意気投合しちゃってさ!
また一緒にランチする約束しちゃったの!」
普段どちらかと言わなくてもインドア人間だった私が、昼間に外に出るなんて言ったらお母さんも違和感を感じるだろう。
ちょっと罪悪感はあるんだけど、またウソをついて出る事にしたんだ。
…だって、私に結婚だとかお見合い写真だとか言ってくるお母さんに「今から高校生の男の子と一緒に、ご飯食べに行ってくる」なんて言えるわけないんだもん!
「お昼もいらないから、ごめんけど」
「はいはい。
気を付けて、楽しんでらっしゃい」
「仕事行く前には、一旦帰るから」
お財布やらスケジュール帳なんかの入った外出用バッグを手にかけると、私はお母さんに見送られながら家を出た。
結婚しない相手だからって、一緒に遊んじゃダメなんて決まりないもんねっ。
…なんて強気で思いつつも、本当の事は言えないんだけど。