テキストサイズ

ひな*恋 ~それは、誰にも言えない秘密の三角関係

第9章 1人の夜の帰り道には、キケンは付き物です!

「声?」


「はい…。
何か、カラオケの無料券あるから一緒にって…」



無料と言えば、喜んでホイホイついて行くとでも思われてるんだろうか。

今の世の中、逆に無料の方がよっぽど怖いような気がするのは私だけ?


だいたい私があんなおっさん系の人と一緒に歩いてたら、まわりから援助交際と思われちゃうわよぉ!




「オイオイ、何だヒナ坊。お前お客さんにナンパされたのか!」


「く 久保店長!
声が大きすぎます~っ」



どうやらそんな私の話が耳に届いてしまったようで、ひょこっと久保店長が顔を出してきた。



「モテる女は大変だのぅ」


「いやいや、笑い事じゃありませんよぉ。
お客さんだから断りづらいし…」



別にしつこく付きまとわれたりしたわけじゃないから、まだいいけれど。
でもやっぱり、どうせ断らなきゃならないのなら、声をかけられるだけでも嫌だもんね。



て言うか…なんでおっさん系なのに、私みたいなのに声かけるかなぁ…。



「また言われたら、店長に怒られるからって言えばいいさ。
あんま気にするなよ、ヒナ坊」


「はぁ…」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ