
【参加型小説・連鎖の尻尾】
第5章 足跡と臆病な助手
「ハハハ、ないない!浅沼さんと出会ってちょっと期待はしたんだけど…これって、持って生れたて才能?みたいだね――――…鍛えてど~なるものでもないらいし」
「そう…なんすね――――…オカルト関係好きなので、おれ自身見えたら世界が変わるかな?って思ったりしたんですけど」
煌太は頭をかきなぎら立ちあがり空になったコーヒーの缶をゴミ箱に捨てる高田に言った。
「まぁ、見えない方が幸せだよ――――って、浅沼さんは言うと思うけどね」
煌太はペガサスの実家がお寺と言うことを思いだし…幼い頃から霊が見える状態とは…かなり精神的に来るだろうと思った。
「――――あ~っ…そうですね、俺は幸せ者かもしれません」
「フフフ、君は面白い子だね」
高田は煌太に微笑むとチラッとペガサス達がいるであろう方向を見た。
高田は、何かを感じるのか、首を傾げると――――…「猫?」と、廊下を見て煌太に視線を戻した。
「ん?猫――――がいたんですか?病院に?」
「多分――――…気のせい…?」
高田は気のせいだと、胸元のポケットに手を添えた。
「うん、大丈夫――――…そろそろ、二人が戻ってくるよ…」
そう言うと、高田は煌太に爽やかな笑顔を向けた。
