【参加型小説・連鎖の尻尾】
第9章 失踪と不思議な力
「幹君――――大丈夫でしょうか…」
帰り際…高田は幹の様子に心配そうに呟いた。
「大丈夫だ――――あそこは寺だぞ?仏門に入り己を鍛える――――…んだろ?」
ペガサスは高田を安心させるかのように、おどけながら「大丈夫」と、言った。
「それに、カムイが遼まで案内してくれる――――俺様の優秀な式神を信じろって!」
ペガサスは高田の隣を白い毛並みを揺らしながら歩くオオカミにウィンクする。
「つ~か、カムイがどや顔してたって……オオカミ…ましてや式神なのにどや顔って、本当ですか?」
煌太はキョロキョロしながらオオカミのどや顔を、想像して笑う。
「式神だからなぁ~普通のオオカミじゃねえ~からなぁ……って、お前の鳥だって危険察知の時は恐ろしくほど不細工な顔で暴れるぞ?」
「マジで?」
「マジで!」
煌太は無意識に頭の上をチラッと見た。
しかし、そこには鳥はおらず…鳥はカムイの背中にチョコンと座りペガサスを睨んでいた。