【参加型小説・連鎖の尻尾】
第9章 失踪と不思議な力
「どうだ?分かるか?」
すると、クンクンと遼の手拭いを嗅いでいたカムイがスッと顔をペガサスに向けた。
「ペガサスさん――――?」
「大丈夫そうだ…見せてやりたい…カムイのどや顔…」
どうやら、カムイは「任せろ!」的な表情をペガサスに向けていたらしい。
「じゃぁ、善兄…――――俺たちはカムイと一緒に探してみる……そっちはそっちで、探す和だろ?お預かりしている大事な見習いだ――――…ひょっこり帰ってくる可能性もあるから。大丈夫だ…もし、霊絡みでの事案なら、霊との向かい合いかたは教えたつもりだ…遼を信じよう…」
ペガサスが善に向き合うと――――…霊以外の社会の役割を託した。
「あぁ、親御さんへの報告や…失踪届けなどの段取りは…任せろ――――…取り越し苦労で住めばいいが」
善は大きくため息をつくと不安そうな幹の背中に手を置いた。
「善様――――…遼は大丈夫ですよね」
なんとも言えず――――…善は微笑むことしか出来なかった。