
【参加型小説・連鎖の尻尾】
第10章 抗う力
ペガサスは遼を抱き抱えると…湿気の少ない場所に移動する。
そして、辺りを警戒するも――――…
何も感じず、煌太の鳥もカムイも落ち着いていることにホッとする。
「大丈夫そうだな――――…遼…遼!」
くりぬかれた片目にハンカチをあてがい…恐る恐るペガサスは遼を起こそうと声をかけた。
「ぅ――――…う゛…」
すると、指先がピクリと反応を示し…うっすら…唇が動いた。
「――――類…さ…ん…」
「遼――――!遼!大丈夫か、お前――――!」
目の前の人物がペガサスだと気がついた遼は、勢いよく起き上がると!
「!うっあああああああああああああ!」
と、くりぬかれた左目を押さえて叫びだした!
「遼――――大丈夫か!」
「遼君!」
その姿に、白馬も煌太も高田も身を乗りだした!
「そ、その声は――――高田さ…ん!あああ…よかったら…よかった……俺は――――俺は…」
そう言うと…遼は左目を押さえながら…高田の声のする方を向く…
