【参加型小説・連鎖の尻尾】
第13章 儀式と邪神
気がつくと――――“カタカタ…”と、言う音は煌太の耳には届かなくなっていた。
それどころか「にゃ~にゃ~」と、おしゃべりしているかのような猫の鳴き声に少しだが安心していた。
「どう?まだ、何か聞こえる?」
心配そうに高田が煌太に寄り添う。
「大丈夫です。聞こえません――――逆に…猫の声がなんか面白くて…気になります」
「面白い?猫の声が?」
「はい!なんか、ぼやいているような…注意しているような…喋ってるみたいな…」
すると、奥の物置きから帰ってきたペガサスと善がそんな煌太を見てホッとしていた。
「――――ペガサスさん?なんか、ありましたか?」
「流石――――危険察知能力の鳥に憑かれているだけはあるな…」
そう言うと、手にしていた物を皆に見せた。
それは、罅の入った数珠だった。
「これは――――?」