【参加型小説・連鎖の尻尾】
第13章 儀式と邪神
「“銅玄”と“銀玄”は――――仲は良くなかったのですか?」
高田が白馬を気遣いながら白蛇に聞く。
(――――長男以外は不用と、言う時代…次男と三男は寺に出家させ厄介払い…
しかも、体の悪い弟を世話しろと言われりゃぁ…元々、派手好きのうつけものじゃ…そんな状況良しとは思わぬだろ?)
白蛇が大きくため息をつくと、側にいた猫又と鳥が尻尾に身を寄せた。
「――――仲のいい兄弟ではなかった…ってことか?」
「その、兄が――――“銅玄”を騙して…儀式をさせた?」
煌太は白蛇の声のする方を向き質問する。
(兄は――――…“三郎”と一緒に行う儀式だと…山に“銅玄”を呼び出したんじゃよ)
「なんと――――」
(一緒に行う儀式だと聞いた“銅玄”は…兄を信じあの山の奥へと向かったんじゃ――――…そこで…獣に犯されるとも知らずに…。
山での儀式は――――言わなくても…だいたい分かっておるな?)
煌太は“獣交”を頭に思い浮かべ…震えた。
「大丈夫か?煌太」
顔色が悪くなった煌太に、白馬はそっと寄り添った。