【参加型小説・連鎖の尻尾】
第15章 邪神と純鬼
(油断――――した我らが馬鹿じゃったのぉ…)
(本当に…油断したわい)
(情けないのぉ…)
邪神たちは徐々に“銀玄”の体に首を固定すると、各々喋り出す。
(兄…さま……)
“銅玄”は兄の姿が邪神の首によってさっきの獣の姿よりも奇妙に変化していく様を三郎にしがみつきながら眺めるしかできずにいた。
「うわ――――、おいおい…股間をおっ起てて…“油断した、油断した”って…お前ら本当に馬鹿じゃねぇの?」
ペガサスは痙攣する体に張り付き余裕発言を繰り返す三匹の邪神に「やれやれ」と首をふった。
(お主――――…我らが何百年とこの森の邪神として生きていたから知らぬのか?時代は変われども…この地域の人々は我らを神とまで呼んで恐れ崇めるのじゃぞ、ハハハハハハ!)
邪神やは笑いながら、両手を広げ森の権力者と言わんばかりに体を大きく見せた!
「はいはい――――…ちゃんと“銀玄”に寄生できたか?ったく…待ってやってんだから…早くしろよ」
ペガサスは邪神が“銀玄”の体に定着する時間を待っていたのか退屈そうに背伸びをした。