【参加型小説・連鎖の尻尾】
第15章 邪神と純鬼
(邪神たちが…私が逃げぬよう、兄と私の魂を繋げたんです……呪いに近いと思います。
どちらかが逃げたら――――…どちらも消える…。そう、ずっと言われていました。
でも――――…邪神に犯され…何度も体を引きちぎられ…再生する私の体や魂は…もう……天には行けないことを知っていました…)
(“銅”――――…)
グチャグチャな兄に手を伸ばし…“銅玄”は兄を抱き締めた。
(兄様…一人ではありません。私も一緒に――――…地獄にまいります…。
私は知っています……兄様が誰よりも賢い事を…誰よりも優しいことを…
誰よりも……寂しがりな事を…)
そう言うと――――“銅玄”は“銀玄”の首にかけられた数珠にそっと手をかけた。
(待ってくれ――――“銅”!私はズーッとお前を探していたんだ!この世にいないと感じ――――あの世にまでお前を探しに行ったんだ!
ひどい世の中だったから…体の弱いお前は…もう…この世にはいないと覚悟して…)
三郎は“銅玄”が兄と一緒に灰になると分かり――――共に行かせたくないと手を伸ばした!