【参加型小説・連鎖の尻尾】
第20章 番外編・あつまれ獣の庭
「じゃぁ、あっちの部屋で封印した悪霊浄化してくるから――――お前たちはここで休んでろ。
七海は――――…お袋の相手でもしていてくれ…」
渋い顔をするペガサスに高田が「はい」と柔らかく笑う。
先日、事故物件の除霊に行った先の悪霊を数珠に封印したペガサスは久しぶりに実家にいつものメンバーでやって来た。
もちろん、各々の霊獣を連れてだ。
(やっぱり落ち着くのぉ~…ここの庭の作りは日が入り最高じゃ)
高田の肩からスルリと降りた白蛇が、縁側に向かうと、各々主から離れた霊獣も縁側に集合する。
(ニャー……~…)
(猫又よ、事故物件とやらの仕事大義であった)
水神だった時の言葉遣いが抜けない白蛇は可愛い猫又の頭を尻尾でナデナデする。
(バウ…)
(おお~式神のカムイよ…お主も大義であった……その際の傷も――――治っておるの、やはり――――七海殿の側は治りが早いのぉ)
大きなカムイも縁側に座ると猫又の隣に座りうとうとし始めた。
――――バサバサ…キョロキョロ…
(鳥よ――――…相変わらずじゃな、いつもの縁側に庭じゃ…警戒するものなどおらぬだろ?)
しかし、鳥は警戒しながら辺りをキョロキョロ見渡す。