【参加型小説・連鎖の尻尾】
第4章 女子大生殺人の件
「す…すんません――――俺…ついていけないっす。覚えていないって…心神喪失?ってやつですか?」
煌太は早くも白旗をあげたが、白馬は納得が行かない様子だった。
「確かに――――…いくつかの記事には“気が狂ったかのように騒ぎながらパトカーに乗せられた”って書いてある。
心神喪失?いきなり凶暴化…ってのも…分かる――――しかし、覚えていないって!?罪から逃れるため?理由なき犯行だからですか?」
捲し立てるように白馬はいくつかの記事を広げペガサスに詰め寄った。
「まぁ、よくあるオカルト展開だ――――…“見え”ていた少年が…年々“邪”にあてられ過ぎて訳もなく人を襲う…」
オカルト映画や小説にはよくありがちなパターンだが、現実にそのような事が起きるなんて思っていなかった二人は動揺し始めた。
オカルト好きとは言うものの、どこか他人事、夢絵空事…と、頭の片隅ではそう思っていたからだ。