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Happiness day

第2章 夏の終わりに想うこと

《某番組内コメント》

「俺、サプライズ好きじゃないんで…」


* * * * * * * * * * * * *

俺の誕生日でもある8月30日…

しばらく間があいたライブツアーが今日から再開される

久しぶりってこともあり
いつもより少しだけ気合が入ったリハーサル

そのリハのあと、スタッフたちと打ち合わせを終えて楽屋に戻ると
相葉くんがカズの肩を抱き何やら楽しげに話している

『くふくふ』笑う相葉くんに対し恥ずかしそうに頬をほんのりピンクに染めるカズ…

「よっ!お疲れ松潤」

そう声を掛けてきたのはソファーに座り新聞を読む翔くん

「おつかれ…まちゅじゅん…」

眠っていたのか
ぼーっとした眼差しで俺の事を見るリーダーは翔くんの肩に頭を凭れ掛けている

「智くん言えてないよ?」

そんなリーダーの事を愛おしそうに見る翔くん

「へへっ…そう?おつかれ、まちゅ…まつちゅ…」

「ふふっ…だから言えてないって…」

何度も言い直そうとするリーダーを
翔くんはデレッとした だらし無い顔で見つめる

「もぉいい…おつかれ、じゅん」

「それはダメっ」

翔くんが途端に不機嫌になる

「え〜なんでぇ?」

小首を傾げて翔くんを見上げると
翔くんは再びデレた顔に…

「呼び捨てはしちゃダメ」

「んふっ…翔くんヤキモチ〜?」

恋人同士になってもう何年も経つのに
付き合いたてのような甘いやり取りを繰り広げるふたりを見てると溜め息が出そうになる…

決してこのふたりを見るのが嫌ということではなくて
自分たちとの差を感じてしまうから

「あ、潤くん お疲れさま」

相葉くんに肩を抱かれたままカズが振り向いた

『あ、潤くん』じゃねぇよ…

他の男に肩抱かれたまま笑顔見せるってどういう事?

『お前の恋人って誰?』って質問したくなる俺は心の狭い男なんだろうか…

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