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Happiness day

第1章 いつまでも

「今日はゆっくり休んでくださいね」
明日は13時に迎えにきます」

「ん、わかった…じゃあ お疲れ」

「お疲れ様です」

今日の仕事は地方での取材

まだそんなに遅い時間じゃないけど
朝早く家を出たから今日はどこにも寄らずに家飲みをすることにした

玄関のドアを開けると部屋の空気が違う事に気付く

あれ?エアコン切り忘れた?
でも それだけじゃないな…この空気は

リビングに入るとその空気の源がソファーの上にいた

「智くん?」

ソファーの上で丸まるように眠っている

どうしたんだろう?珍しい…

智くんにはこの部屋の合鍵は渡してある
けど使われたのはほんの数回…

車の運転が出来ない智くんに
家に来てもらうのが申し訳ないから
大抵は俺が智くんの家に行くか
一緒にここに帰ってくるかのどちらか

だから智くんの持つ合鍵は使う必要がない

こんな風になんの予告もなく来るなんて
何かよほどのことがあった?

あまり普段から多くを語らない智くん

疲れていても嫌なことがあっても落ち込んでても自分からは弱音を吐かない

でもいつもなら何も言わなくてもそんな智くんの様子に気が付くんだけど…

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