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Happiness day

第23章 Bad boy

「今の俺は可愛くない?」

過去の思い出に浸っていたら、翔が俺の首に腕を回し、膝の上に跨ってきた

「んー…今の翔は、可愛いよりも、エロい、だな」

「え〜、なにそれぇ」

翔は軽く唇を尖らせる

「だって、どう見たって誘ってるじゃん」

「智くんが、初体験の事、思い出させるからでしょ?」

「『誘ってる』は、否定しないんだ?」

翔を見上げてニヤッと笑うと、翔は不敵な笑みを浮かべた

「しないよ?だって、誘ってるんだもん」

翔は微笑んだまま、ゆっくりとオレの唇に唇を押し付ける

今までも、翔の誘いに何度乗った事か…

小学生の時から、オレはずっと翔を追いかけてるつもりだったけど
本当は、翔に誘導されていたんだよな…

翔がオレを子供扱いしなくなって、距離が縮んだ事でオレは翔を想い続けた

中学になって、どうしたらもっと距離が縮められるんだと悩んでいた時も
翔からカテキョーを買って出てくれ、距離が縮んだ

そして、ふたりの関係を変えるキッカケになった花火大会に誘って来たのも翔で…

次の日、寝たふりをした翔に、誘われるようにキスをして

更にその次の日には、オレが襲ったって言ったけど、実際は翔がそう仕向たとオレは思ってる

今と同じように…

蜂を誘う花のように…甘い蜜を匂わせて…

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