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Happiness day

第8章 伝えたいこと

さっきの勢い任せのキスじゃなくて

ゆっくりと近づいて来るから
恥ずかしくて目を閉じた

しっとりと押しつけられた智くんの唇が
俺の唇を何度も喰む…

こんな風にキスをされるのは初めてのこと…

男としては常にリードする立場で
受ける立場でするキスはなんだか不思議な気分…

ドキドキ…キュンキュン…ふわふわ…

なんだこれ…こんなキス、はじめて…

智くんの舌が少し強引に唇を割って侵入してくる

櫻「んっ…」

上顎を舌で撫でられ鼻に掛かった甘ったるい声が漏れる

自分の声なのに、初めて聴く声…
こんな声出すなんて恥ずかしいのに
その声に煽られる

櫻「んぅ…ふっ…んっ…」

いつまでも続くキスに思考回路は停止し

気がつけば智くんの洋服を握りしめ
貪るようにキスをしてた

櫻「んぁっ…」

智くんの唇が離れて行ってしまった

もっとしていたかったのにな…

ちょっと残念に思い
智くんの顔を見上げると
智くんがちょっと困った表情をしていた

櫻「さ、としく…?」

大「まいったな…そんなつもりなかったんだけど…」

櫻「え…」

智くんが俺を抱きしめる

大「翔ちゃんが悪いんだよ?
そんな可愛くなっちゃうから」

櫻「へっ⁉︎可愛い?どこが?」

大「全部。顔も声も雰囲気も…
全部可愛いから、我慢できないや。
うち行くよ」

智くんが俺の腕を掴んで立ち上がると
そのまま歩き出す

櫻「さ、智くん家?なんで⁉︎」

大「一足早い誕生日祝い
今年のプレゼントは俺ね?」

櫻「ちょ、ちょっと待って!」

大「待たないよ。翔ちゃん言ったよね?
思ったことをそのまま行動にする俺が好きだって」

櫻「言ったよ?言ったけど…」

でも…

大「んふっ、大丈夫♪
優しくするからね?」

こうして、智くんの家にお持ち帰りされた俺は
智くんから一足早い誕生日プレゼントを貰った


〈おわり♡〉

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