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Happiness day

第12章 IN THE SUMMER

「ついたーっ!」

いつになくテンション高めの智くん

「本当にここで良いの?
他の人、誰もいないんだけど…」

夏のキャンプ場だから、沢山の人がいると思ったのに
智くんに言われて着いた場所は、誰一人いなかった

それどころか、途中から他の車とすれ違う事すらなかった

「ここはね?個人の所有の山なんだ」

「えっ⁉︎智くん、山持ってたの?」

「違う違う。ヒロシさんの知り合いに貸して貰った
だから、今日はこの山には、翔くんとふたりきりなんだよ?」

「ふたりきり…」

で、ソロキャンプをやられたら、俺、ひとりぼっちじゃん…

「さてと、まずはテントから張らないとな」

VTRでは一人用のテントだったけど…

智くんがテントを広げた

よかった…とりあえず、テントはふたりで入れる大きさだ

寝る時まで、ひとりにされたら哀しすぎる…

「ヒロシさんに教えて貰ったのは、一人用の小さな物だったけど
翔くんと一緒だから、大きいテントにしたんだ
手伝ってくれる?」

「うんっ」

智くんが用意したテントをふたりで組み立てる

「そこにポールを通して」

「ここ?」

「そう」

智くん指導の元、10分以上掛かってテントが出来た

「出来た〜」

「お疲れさま。あとはペグで固定して、と…」

智くんが、地面にペグを打ち込む

たったそれだけの作業なのに、ワイルド?
なんか、カッコいいかも…

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