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Happiness day

第12章 IN THE SUMMER

「次は火を起こさないとな
翔くん、枝拾いしよ?」

「うんっ」

智くんと一緒に枝拾い…
他に誰もいないとわかってるから、安心して智くんの傍にいられる

なんか、楽しくなってきた
外でこんな風にのんびりと過ごすことなんて、今まで出来なかったよな…

海に釣りに行けば、船の上では比較的ふたりでいられたけど
船長さんがいたから、完全に人の目がなかった訳じゃないし

こんな広い空間で、ふたりで何してもいいんだ…

「翔くん、どうした?」

「え?」

「いや、笑ってるから…
何かあったのかと思って」

俺、ニヤけてた?

「あ…なんか不思議で…
外なのに、ふたりしかいないって
初めての事じゃない?」

「あ〜、だよなぁ…
ロケとか行っても、誰かしらいるしなぁ
プライベートの旅行でも、絶対人が来ない所なんて無いに等しい」

「でしょ?だから、不思議だなぁ、って思ってたら、笑っちゃった」

本当は、智くんとふたりだけの空間に、嬉しくなっちゃったんだけど…

「え…」

すぐ隣にいた智くんに、頭を引き寄せられる

俺の唇にチュッとキスをして、ニコッと笑う智くん

「ふたりきりだと
周りを気にせず、こんな事も出来ちゃうもんな?」

「う、うん…」

カッコいい…山での智くんは、カッコよさが倍増する

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