痴漢マニア
第3章 電車
百合は夜行バスを降り、アパートに向かおうと電車に乗り換えた。
ちょうど通勤ラッシュの時間にかぶってしまい、ぎゅうぎゅうになりながらも手すりの付近に落ち着く。
すると、もみくちゃになっているうちに、スカートがめくれてしまっているのに気づいた。
さっきパンツを取られたせいで、お尻が丸見えになってしまっている。
(どうしよう…)
もぞもぞと手を動かしていると、後ろの人が「大丈夫ですか?」と声をかけてくれた。
後ろに目をやるとスーツを着た大人な感じの人で、この人なら大丈夫かな?と思い、百合は「スカートがめくれてしまって…」と正直に伝えた。
「ああ…これで大丈夫かな?」
男は肌に触れないようにスカートを戻してくれた。
『すみません、ありがとうございます!』
百合はにこっと笑って正面に向き直った。