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君の光になる。

第8章 ひとりで

 夕子は安倍の美容室がある駅に降り立った。土や碧い草木の匂いを胸いっぱいに吸い込んだ。
 
 そう遠くはないはずだ。夕子は安倍と歩いた道を思い出しながら行く手を探りながら歩を進めた。
 
 何かの息づかいが聞こえた。それは早足で歩いたときのようにハアハアという少し苦しそうに聞こえた。

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