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君の光になる。

第10章 ラブホテル

「立花さん……」
 
 分かっていた。安倍が何を言おうとしていたのか。
 
「優しくしてくださいね」
 
  
「はい……分かりました」
 
 仰向けにされ、安倍の身体が覆い被さる。安倍の体重を感じた。ベッドがグッと沈んだ。膝がかかえられ、両足が左右に開かれる。
 
 
 両足の間に安倍が当たった。プチュっという小さな音が聞こえた。そこがペコリと凹むのを感じた。安倍の重みが一点にかかった。
 
「んっ、んんんんっ……くぅ……イイイッ……タアアア……」
 
 身体が裂けてしまいそうだった。身体を反って痛みから逃れようとする。枕を握り締める。
 
 安倍の体重が軽くなった。
 
「大丈夫ですか? 止めましょうか。今日は……」
 
「いえ、安倍さん、私は大丈夫です。だから……」
 
「分かりました。もし痛くてガマンできなかったら、言って下さい。何度でも……」
 
 再び安倍の体重がかかる。呼吸ができなかった。
 
「んんんんぅ……」
 
 額から汗が滴る。更に安倍が体重をかけた。プツッという感じがした。身体が左右に裂けてしまいそうだった。
 
「今、先っぽが入りました」
 
 ――私の身体の中に安倍さんが……。
 
 今、夕子の身体に安倍がいるか、どうかは分からなかったが身体の奥で彼の鼓動を感じたような気がした。
 
「安倍さん。安倍さん……んんんんんぅ……」
 
 安倍が体重をかけた。夕子は安倍の身体にしがみつき彼を引き寄せる。にゅっと身体の奥が満たされる感じがした。両足の間に安倍の茂みを感じた。
 
「大丈夫ですか?」
 
「私、痺れちゃってよく分からないです。だけど、私の中に安倍さんが満たされてるって……」
 
 夕子は息も絶え絶えに言った。
 
「動いてもいいですか?」
 
「はい……」
 
 夕子は小さくうなづいた。声が出なかった。ゆっくりと安倍の腰が夕子の身体をしゃくるように動き始めた。
 
「好きです。好きです。立花さん……」
 
 安倍の腰がリズミカルに動く。押し込まれたような感じのあと、スッと抜かれた。
 
「ああ、私も……、私も大好き。安倍さん……」
 
 夕子は安倍の背に腕を回し引き寄せる。安倍の動きに飛ばされないように彼を引き寄せた。

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