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ダブル不倫

第2章 プロローグ

 奈々葉は床に膝をついてそこに散らばった書類を拾う。それを立ててトントンと端を揃えた。
 
「ハイ、元気出して!」
 
 と、陽太に書類を手渡して、優しく背中を押す。
 
 陽太は奈々葉に深々と頭を下げ、自分のデスクに戻った。

 周りの者が動き出す。止まっていた時間が動き出したように……。
 

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