気になって仕方ないあの人
第1章 エピローグ
櫻井side
自慢じゃないけど、俺は頭がいい。
だけどそんな事は誰かに自慢した事はない。
自覚はしてるけど、人に自慢するほど愚かな男じゃねぇ。
確かに小さい頃は周りの大人達が、とにかく誉めてくれた。
「翔くんは天才だねっ!」
「将来はお医者さんかな?弁護士さんかな?」
なんてさ。
そんな大人達の言葉を真に受けた子どもの俺は
調子に乗ってた時代もあった。
……子どもだったけど、今思うとかなりだせぇ。
んまあ、子どもだったからな。
うん。
頭がいい俺は、とにかく調子に乗ってそのまま
周りからチヤホヤされる環境と、女の子からの
勝手に騒がれるキャーキャーに、
本当にすっかり図に乗ってたんだ。
はぁ、だせぇな。
だせぇ。