*。・。*1ページだけのストーリー集*。・。*
第8章 小学生達に翻弄されてマス
*
今日のサッカー部は高校で練習をするのではなく、近くの小学校にサッカーの指導をしに来た。のだけど……
「ねーねーマネージャーのお姉さん。彼氏いるの?」
「どんな人がタイプ?」
「僕のこと好き?」
「ピーマン食べれる?」
なんと私、小学生達にモテまくっちゃってマス。
可愛い男の子達にぐるりと囲まれるって、これっていわゆる〝逆ハー〟ってヤツ……? いや、喜んでいる場合じゃないっ。部のみんなが来るまでに整列させておかなくちゃ!
「き、君達ぃ。お願いだから、ちゃんと並んで待っててくれるかなぁ?」
整列させなくちゃとは思うも、小学生達が可愛くて、なかなかビシッと言えない。どうしよ……
「コラッ、坊主ども! マネージャーに絡むな! ちゃんと並べ!」
「あっ、キャプテン!」
走り寄ってきたキャプテンが、小学生達に怒って注意をした。
嬉しい。キャプテンが私を助けてくれた。しかも小学生に対しても、ちゃんとビシッと言えるなんて。
はぁ……惚れ直しちゃう。
キャプテンのおかげで、小学生達がやっと静まってくれたからホッとした。のだけど……
「なんだよ兄ちゃん。ヤキモチかよ?」
え゛っ!?
一人の男の子が、キャプテンにとんでもないことを悪意なく言い放った。
言われたキャプテンは「はぁ!?」と目をつり上げ、私は羞恥で硬直。
そして――
「ヤーキモチ! ヤーキモチ!」
小学生達が手を叩きながら、ヤキモチコールを大合唱。
わーっ、君達やめてぇー! キャプテンが私にヤキモチなんて妬くわけないのに!
うぅ……キャプテン、絶対気を悪くしてる。まだ告白すらしてないのに、失恋決定?
気まずいとしか思えなくなったこの状況から、手で顔を覆って逃げ出したいと落ちていると、
「あーそうだよっ! 悪いかっ!」
「……え?」
「お前らの言うとおり、ヤキモチだよっ!」
ウソ。キャプテンが……私のことを?
それがやっと確信に変わったのは、紅潮しているキャプテンと目がバチッと合った時だった。
「あー! この二人見つめ合ってるぞ!」
今度はヒューヒューと憎たらしくも可愛い冷やかしが沸き、それに二人で照れまくり。
このあと部のみんなが来たけれど、冷やかしは一向に収まらず。サッカーどころじゃなくなっちゃった……。
〈完〉
今日のサッカー部は高校で練習をするのではなく、近くの小学校にサッカーの指導をしに来た。のだけど……
「ねーねーマネージャーのお姉さん。彼氏いるの?」
「どんな人がタイプ?」
「僕のこと好き?」
「ピーマン食べれる?」
なんと私、小学生達にモテまくっちゃってマス。
可愛い男の子達にぐるりと囲まれるって、これっていわゆる〝逆ハー〟ってヤツ……? いや、喜んでいる場合じゃないっ。部のみんなが来るまでに整列させておかなくちゃ!
「き、君達ぃ。お願いだから、ちゃんと並んで待っててくれるかなぁ?」
整列させなくちゃとは思うも、小学生達が可愛くて、なかなかビシッと言えない。どうしよ……
「コラッ、坊主ども! マネージャーに絡むな! ちゃんと並べ!」
「あっ、キャプテン!」
走り寄ってきたキャプテンが、小学生達に怒って注意をした。
嬉しい。キャプテンが私を助けてくれた。しかも小学生に対しても、ちゃんとビシッと言えるなんて。
はぁ……惚れ直しちゃう。
キャプテンのおかげで、小学生達がやっと静まってくれたからホッとした。のだけど……
「なんだよ兄ちゃん。ヤキモチかよ?」
え゛っ!?
一人の男の子が、キャプテンにとんでもないことを悪意なく言い放った。
言われたキャプテンは「はぁ!?」と目をつり上げ、私は羞恥で硬直。
そして――
「ヤーキモチ! ヤーキモチ!」
小学生達が手を叩きながら、ヤキモチコールを大合唱。
わーっ、君達やめてぇー! キャプテンが私にヤキモチなんて妬くわけないのに!
うぅ……キャプテン、絶対気を悪くしてる。まだ告白すらしてないのに、失恋決定?
気まずいとしか思えなくなったこの状況から、手で顔を覆って逃げ出したいと落ちていると、
「あーそうだよっ! 悪いかっ!」
「……え?」
「お前らの言うとおり、ヤキモチだよっ!」
ウソ。キャプテンが……私のことを?
それがやっと確信に変わったのは、紅潮しているキャプテンと目がバチッと合った時だった。
「あー! この二人見つめ合ってるぞ!」
今度はヒューヒューと憎たらしくも可愛い冷やかしが沸き、それに二人で照れまくり。
このあと部のみんなが来たけれど、冷やかしは一向に収まらず。サッカーどころじゃなくなっちゃった……。
〈完〉