テキストサイズ

愛のことば 「改訂版」

第1章 愛のことば

         9

 わたしが、安全日になる日に、直さんの家に泊まりにいくことになりました。
 直さんは、バラを飾り、ムードのある音楽をかけてくれています。
 シャワーのあと、バスタオルだけになっているわたしを、お姫さま抱っこして、布団に運んでくれました。
 抱きあって、顔を見合わせて、
 「なんだか
  テレるね」
 「うん」
 二人とも、クスクス笑ってしまいました。
 それから、直さんは、抱きあったまま、いっぱい話をしてくれました。
 わたしは、きょうは、抱きあって、それで終わるのかなと、思うくらい、ずっと話し続けるのです。
 それでも、直さんと、抱きあっているというのを、わたしは、意識していました。
 そのうち、直さんと、抱きあっているのが、当たり前のことと思いはじめたのです。
 わたしが、そう思ったのがわかったかのように、直さんが、髪を撫で、耳に触れ、首すじを撫でてくれはじめました。
 それも、当たり前と思いだしたとき、キスしてくれました。
 すこし、抱く力を強くして、フレンチキスから、ディープキスに移ります。  
 またしても、きょうは、キスが目的だったのか、と思うくらい、ずっとキスしてくれます。
 「瞳ちゃん
  キスは
  キスでいいの?」
 「うん
  ひとつくらいは
  エッチでいいね」
 「キスが
  エッチ?」
 「女の子は
  そうなの」
 「白雪姫に
  王子がキスするのも
  エッチなんだ」
 「原作では
  そうみたいよ」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ