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第1章 おかえり


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「蘆笙せんせー!また月曜日ねー!」

「ああ、またな、お疲れさん」


あの後授業を再開し、今は放課後。
帰宅する生徒達を見送りながら、
あいつの事を考えていた。








「……」







解散してから一度も会っていなかった。
解散してくれと言うた俺には、
あいつに合わせる顔がなかった。
でもあいつは急に現れて、今度はチーム組む事に…

俺もあの時はまた頑張れる。
そう思った。
否、今でもそう思ってる。
でも、チームを続けて行くのには一つだけ
ケジメつけなあかん事があった。


俺らはコンビの時に付き合ってた。
解散と同時に自然消滅という形で終わりを迎えたけど

もちろん、肉体関係もあった。
それをあいつはどう考えてんのか…

相方を務められるんは俺しか居ない。
言うてくれたけど…

それは相方として。
前に碧棺左馬刻と組んでたらしいし……

あいつにはもう俺にチームメイト、相方、という
感情しかないんやろうな…

俺はあいつのことを、忘れた事なんかなかった。
今もまだあいつを観る度、胸が熱くなる。

また、好きやって言える関係に戻れたら……。
でも俺にそれを言う権利なんかない。

だからチーム組んでも必要以上の関わりは持たん。
そう思ってたのに。

せやのに。
なんで会いに来たんや。


職員室の自分のデスクに座り、ポケットから
先程簓に渡されたメモを見る。



「頼みってなんやねん、簓…」



俺があいつにしてやれることってなんやろ。
それに、またあいつと深い関わりを持てば
今まで抑えてたもんが溢れ出すに決まってる。

でもチーム組んだんやから避けるのはおかしいよな。


「……ちょっと気落ち着けてから行くか……」




俺は自宅へ帰る支度をはじめた。





























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