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第1章 おかえり
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家に着き、鍵を開け、ドアノブを回し中に入ると、何故かリビングの電気が点いている。
「……?」
消し忘れたか…?
「よっ!おかえりぃー!」
明るい声と共に飛び出て来た人物。
それを認識するより先に身体が動いていた。
「なんで、己がおんねん!」
簓の頭に思い切り手を振り降ろした。
「いたっ、相変わらずキレのあるツッコミやなぁ」
にへらと笑いながら言う。
「ツッコミやない!
勝手に入るなボケ!!」
そう言うと、
簓は笑顔のまま、束になった合鍵をチラつかせた。
「昔泊まった時になあ」
「知っとるわ、それもはよ捨てろ!」
あー、びっくりした。
キッチンに行って、コップに一杯水を注ぎ
それを一気に流し込む。