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ハザマ

第1章 独白

苦しい。  

今までの価値観がすべて否定されるのはたまったものではない。 
 
世の中の正義とされることを守って、その結末がこれなのかと。 

そもそも正義とは何なのか。 

それがだんだんわからなくなる。 

新しい時代がきた。 

即位のニュースが流れるのをみて、俺はおもうのだ。 
今の現在でこのような陳腐なものが 脈々と 続いているこの国は 近代的な国なのか。 


高貴な人だともてはやされその友達の経歴を見て思うのだ。 
 
歴史の教科書に 名前を残す者物の子孫が友達なのである。 

平等だと言いながらも そこには歴然たる 格差というものが横たわっていることを感じるのだ。 

俺のこの話を聞くお前は、 残念ながら俺と同じ部類であろう。 
 
天と地どちらが近いかといえば地べたを這う、 そちらに近い人間なのだ。 


よく覚えておくがいい 。 
 
世の中の正しいというものを仮に実践した場合、天に近い人と。地に近い人どちらが得かと。 

世の中損得じゃないという 意見もあるだろうが そういったものを聞いててお前の人生は好転したであろうか。 

愚問だよな。 

おおくは好転はしなかっただろう。 

仮に好転したという者がいた場合、それはじじいがばばあこの国が競争に追いやられる前の中流層に違いないだろう。 

俺は罪を負ったのか罪を背負っているのかそれは分からないだが、告白したいことがあるのだ。 

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