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ミストレス・ラブ

第1章 先生との出会い


「マイはもう、先生の子になっちゃったね」

毎日、日付が変わるまでレッスンを受けていた私に送り迎えの車中で母は呟いた。

その時のことははっきり覚えている。
母に対する申し訳なさや日頃の感謝より、比喩とはいえ先生の所有物として認められたことの悦びの方が大きかったから。

あの時の私にはどんな労いや励ましの言葉より、嬉しい一言だった。


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