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ひとつ屋根の下の愛情論

第11章 弟の成長と嫉妬


~律夏side~


「ちょっ…律夏先輩――――…吸いすぎじゃないですか?」


「はあ゛!?」


学習塾の入っているビルの一角にもうけられた喫煙スペースで何本目かのタバコに火をつけると…木戸があきれた顔で俺をみる。


しかし、俺の手元には短時間では考えられないほどの吸い殻が積まれていた。


「なんか――――…イライラしてませんか?夏休みに入ったら更に…」



原因は明白――――…だが、自分で決めた事だ…分かってはいる。



しかし――――イライラはするし、我慢だって…今後続くか分からない…


だから…


秋音が都外の大学を進路に選んだと聞いたときは、正直――――…ホッとした。


毎日、目の前の誘惑にどう打ち勝とうか悩む日々に終止符が打たれる…と、思ったからだ。





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