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…その数十分後

翔馬と環奈が勤める
○○大学病院第二分院に到着。

この時間だと正面玄関口は閉鎖されているから
緊急病棟へ廻る。


｢小泉(翔馬)先生はおられます？｣


患者の居ない処置室で
雑談をしている看護師たちに
声を掛ける。


｢隣の処置室におられると思いますよ。
人が居る気配がありましたから｣


翔馬は…良くも悪くも存在が薄い。

独身の医者だというのに
看護師たちは誰一人として
翔馬に興味を持っていない様子が窺える。